ダイアログのアイコン化および分離と結合
Inkscapeでは、ダイアログをアイコン化して小さくすることができます。 また、ダイアログをメインウィンドウから分離して独立させたり、他のダイアログと結合させたりすることもできます。 つまり、ダイアログのレイアウトをカスタマイズできるということです。

モニタが1台しかない環境ではダイアログのレイアウトを変更する利点は少ないですが、複数のモニタがつながっている環境ではレイアウトの変更は便利です。
1台目のモニタにメインウィンドウを配置し2台目のモニタに分離・独立させたダイアログを表示させることで、キャンバスを大きく確保することができます。
ダイアログをカスタマイズしてみる
では、ダイアログをカスタマイズしてみましょう。 今回はオブジェクトのプロパティダイアログとフィル/ストロークダイアログを開いた状態から始めます。

上図のようにオブジェクトのプロパティダイアログとフィル/ストロークダイアログを開きます。 このように、初期状態ではダイアログはメインウィンドウのキャンバスの右に配置されます。
では、まずアイコン化を行ってみましょう。 オブジェクトのプロパティダイアログからアイコン化します。
![2. ダイアログの[アイコン化]ボタンを押す 2. ダイアログの[アイコン化]ボタンを押す](/images/screenshot_arrangedockabledialogs-02.jpg)
上図のようにダイアログのタイトルバーの右にあるアイコン化ボタン(
)を押します。

上図のようにダイアログがアイコン化されます。 アイコン化されると、右端に縦長に配置されます。
続いて、フィル/ストロークダイアログもアイコン化しましょう。
![4. ダイアログの[アイコン化]ボタンを押す 4. ダイアログの[アイコン化]ボタンを押す](/images/screenshot_arrangedockabledialogs-04.jpg)
上図のようにダイアログのアイコン化ボタン(
)を押します。

上図のようにフィル/ストロークダイアログもアイコン化されました。 これで、全てのダイアログがアイコン化されました。
では次に、アイコン化されたダイアログを元に戻しましょう。 フィル/ストロークダイアログから戻します。

上図のようにダイアログのアイコンをクリックします。

上図のようにダイアログが元に戻ります。
続いて、オブジェクトのプロパティダイアログも戻しましょう。

上図のようにダイアログのアイコンをクリックします。

上図のようにオブジェクトのプロパティダイアログも元に戻ります。 これで、どちらのダイアログも元の状態に戻りました。
では次に、ダイアログを分離・独立させてみましょう。 オブジェクトのプロパティダイアログを最初に分離させます。
ダイアログのタイトルバーをマウスの左ボタン(
)でダイアログ外にドラッグします。

上図のようにダイアログのタイトルバーをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

上図のように黒色の枠が表示されますが、この枠はダイアログの移動先です。
マウスの左ボタン(
)を離すと、その位置にダイアログが移動します。

上図のようにダイアログが新たなウィンドウに格納されます。
つまり、メインウィンドウから分離されて独立しました。
このようにタイトルバーをマウスの左ボタン(
)でドラッグすることで、ダイアログを分離・独立させることができます。
ではフィル/ストロークダイアログもメインウィンドウから分離しましょう。 ただし、独立させるのではなくオブジェクトのプロパティダイアログが格納されているウィンドウに結合します。
ダイアログのタイトルバーをマウスの左ボタン(
)でオブジェクトのプロパティダイアログが格納されているウィンドウまでドラッグします。

上図のようにダイアログのタイトルバーをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

上図のように黒色の破線の枠が表示されます。 この枠はダイアログの移動先です。 実線ではなく破線なのは、移動先が既存のウィンドウであるためです。
マウス(
)を動かしてウィンドウの上下左右のどこに配置するかを選びます。
今回はオブジェクトのプロパティダイアログの右に並べますので、マウスをウィンドウの右に寄せます。
ウィンドウの右に破線の枠が表示されますので、その状態でマウスの左ボタン(
)を離します。

上図のようにダイアログが既存のウィンドウに格納されます。 つまり、メインウィンドウから分離されて別のウィンドウと結合しました。
このように1つのウィンドウに複数のダイアログを格納することもできます。 横に並べることも、縦に並べることも、縦と横を混在させて並べることもできます。
現状、2つのダイアログが同じウィンドウ内で横並びになっています。
ではここで、左側のオブジェクトのプロパティダイアログを分離・独立させてみます。
ダイアログのタイトルバーをマウスの左ボタン(
)でウィンドウ外にドラッグします。

上図のようにダイアログのタイトルバーをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

上図のようにダイアログの移動先が表示されます。
任意の場所でマウスの左ボタン(
)を離します。

上図のようにダイアログが新たなウィンドウに格納されます。 つまり、分離・独立しました。
なお、Windows版のInkscapeではダイアログのウィンドウをアクティブにしてもウィンドウは前面に移動しません。 上図ではオブジェクトのプロパティのダイアログは、フィル/ストロークダイアログの背面に隠れていますが、これを前面に出すことができないのです。
最後にオブジェクトのプロパティダイアログをメインウィンドウに戻してみましょう。
ダイアログのタイトルバーをマウスの左ボタン(
)でメインウィンドウのキャンバスの右まで移動します。

上図のようにダイアログのタイトルバーをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

上図のようにキャンバスの右に黒色の破線の枠が表示されます。
では、この状態でマウスの左ボタン(
)を離しましょう。

上図のようにダイアログがメインウィンドウに格納されます。 つまり、元の位置に戻りました。 このように、Inkscapeではダイアログのレイアウトを自由にカスタマイズすることができます。
最後にダイアログを閉じる方法について念のため説明しておきます。
![21. ダイアログの[閉じる]ボタン 21. ダイアログの[閉じる]ボタン](/images/screenshot_arrangedockabledialogs-22.jpg)
上図のようにタイトルバーの右端にダイアログの閉じるボタン(
)があります。
このボタンでダイアログを閉じることができます。





