ストロークをパスに変換する
Inkscapeには、ストロークをパスに変換する機能があります。 言葉で表現するとわかりづらいですが、『ストロークをフィルに置き換える』と表現する方が正確かもしれません。

対象のパスからストロークを取り除き、代わりにフィルを使って同じ図形を表現します。
線を閉じたパスに変換してみる
では、1本の線を閉じたパスに変換してみましょう。

上図のように1本の線のパスを作成します。 鉛筆ツールでもペンツールでもいいですが、今回はペンツールを使いました。
では、画面左下のスタイルインジケータと画面下部の通知エリアで、この線の情報を確認してみましょう。

上図のように画面左下のスタイルインジケータを見ると、フィルは設定されていないことがわかります。 また、画面下部の通知エリアにはノードが2つであることが表示されています。
では、ノードツールに切り替えてみましょう。 ノードツールに切り替えるのはノードを見やすくするためであり、ストロークをパスに変換するのに必要な作業ではありません。

上図のように画面左部にあるツールボックスからノードツールを選択します(またはキーボードのN(またはF2キー)を押します)。

上図のように表示が変化し、ノードとノードをつなぐセグメントが表示されます。 画面下部の通知エリアで確認した通り、ノードは2つです。
続いて、ストロークの幅を太くします。 線を太くしないと結果がわかりづらいためです。

上図のように画面左下の "ストローク" の右の幅(上図では0.265)を、マウスの右ボタン(
)でクリックします。

上図のようにメニューが表示されますので、"8"を実行します。

上図のように線が太くなりました。 では、本題のストロークのパスへの変換を実施しましょう。

上図のように画面上部のプルダウンメニューの"パス(P)" -> "ストロークをパスに変換(S)"を実行します(またはキーボードのCTRL+ALT+Cを押します)。

上図のようにストロークがパスに変換されます。 見てわかる通り、ノードが4つになっています。 つまり、ストロークが削除され、フィルを使って変換前と同じ図形が表現されているということです。
ではここで、ノードツールから選択ツールに切り替えてみましょう。 画面左下のスタイルインジケータで情報を確認するためです。

上図のように画面左部にあるツールボックスから選択ツールを選択します(またはキーボードのS(またはF1キー)を押します)。
では、画面左下のスタイルインジケータで、この線の情報を確認してみましょう。

上図のようにストロークが削除され、フィルが追加されていることがわかります。 このように、ストロークはパスに変換することができます。





